モダン「いき」プロジェクト

「いき」(iki)というキーワードを現代に蘇らせ、理解を深め、
デザインやアートにご活用いただき、国際語として広めることを目指します

モダン「いき」とは

江戸が東京へと変貌する過程で、少なくとも一部の古典「いき」は失われました。ある意味では、古典「いき」は江戸時代という時間と、江戸という場所に束縛されていました。また、江戸の古典「いき」は、一面では排他的でもありました。江戸っ子は、「いき」であることを誇りとすると同時に、野暮な田舎侍を軽蔑していました。

江戸が消滅してからも現代に「いき」は息づいています。「いき」は現代に生き残り、姿を変えています。ただ、「いき」という概念は、あまりにも未整理で誤解されていることもあります。現代の文脈でモダン「いき」として再定義することで、「いき」は、デザイン、アート、ライフスタイルに新鮮なアイディアをもたらします。

「いき」は、日本らしさを持ちながら、閉鎖的でなくオープンな美意識です。日本から世界への文化発信の核となり、「日本ブランド」を再構築する、大きな可能性を秘めたキーワードです。「いき」は多様な面を持っています。理屈で説明するのは野暮と承知でいえば、大人の心の余裕、潔さ、さりげない気遣い、度量の大きさ、権威への反抗、気の利いたせりふ、即興の妙、趣向、意をくむ、気っぷの良さ、といった面があります。しかし、このように多様であることは説明不可能ということではなく、これらの側面は世界中の文化に見られます。海外にも、フラメンコ、ジャズ、R & B、帽子やネクタイの選択や着こなしなど「いき」に近い考え方があり、海外の人にも必ず理解してもらえるはずです。

「いき」と色

江戸紫
 

江戸紫のように古典的に「いき」とされる色があり、現代でもその良さは受け継がれています。ただ、現代では、色彩の好みが変化しており、また江戸時代には技術的に存在しなかった色彩もあります。古典「いき」の色だけでは「いき」というよりは「渋すぎ」「地味すぎ」かもしれません。柄、パターンとも関係しますが、ごちゃごちゃしておらず、どぎついというよりは「鮮やかな」色なら、古典「いき」色でなくても、「いき」とみなせることがあります。